ぼくがまだ20代の頃、教育実習で母校を訪れた時、水木しげるの妖怪図鑑を愛読している生徒がいた。クラスにひとり、いればよい方か…。むしろ、怪談を語ることで、ぼくは引っ張りだこになった。今時の子どもたちも、怪談は好きなのだ。何度も何度も聞きたがり、そして、びっくりして泣いて、でも喜んでいる子も多かった。

ぼくが小学校の時は、怪談があふれていた。トイレには花子さんが居た。騒動が起こり、授業崩壊したこともあるほどだ。学校に隣接する児童公園にも、猫の霊が居た。他にも、探せば色々とあったのかもしれない。

今の小学校にも、そういう噂はあるのだろうか。怖さに惹かれる心はある。ならば、そこに妖怪は棲める。きっと、いるのだろう。今ならツイッターの怪談があったりするのかもしれない。

嗚呼、そういえば妖怪ウォッチが流行っている。妖怪文化は今も健在だ。あれほど、江戸の頃の妖怪を再現した妖怪はないだろう。此の世の不思議の理由としての妖怪。それが妖怪というものだ。

でも、妖怪と怪談は違う。ジャンルがちょっと違う。妖怪とホラーは別物なのだ。だから、わからない。怪談は、いるのだろうか。今も死んでいないのだろうか。


今回、レビューした漫画


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